
リーマンズショックに端を発した世界的な景気後退が日本に影響を及ぼしてから三年目になり、一部に明るい光が見える業界があるともされていますが、全体的にはまだ景気回復にはほど遠い状況が続いていることは皆さんも日々感じていることと思います。
特に国内の印刷業界は経済状況の悪化に加えて、ITの伸展にともなった紙離れという趨勢も加わり、問題を深刻化させています。新聞、出版、テレビといった従来であれば人気のあったマスコミ業界も以前のような元気がありません。紙媒体への広告費も前年割れが続いているというのが、残念ながら我々を取り巻く現状となっています。
そのような状況にあって、印刷業界に携わる人々の間にある種のあきらめ感のようなものが感じられて私は気になって仕方がありません。あまりにもこの印刷不況の原因を時代のせいだけにし過ぎてはいないでしょうか。自分たちには改善する余地は本当にもう残されていないのでしょうか。
効率のいい行動を取ってお客様を訪問しているか。無駄や削減できる部分は本当にないのか。これまでの習慣でただ漫然と仕事をしている部分はないか。細かなことと思われるかもしれませんが、これまでの自分たちのやり方を再点検をし、改善の余地がないかどうか徹底してチェックしてみる必要があるのではないでしょうか。
みなさんは自分の仕事を頑張っているというかもしれない。しかし、私からすればもっと頑張れるはずだ、と期待してしまうのです。人が持つ力は無限です。10年かかると思われたことを、徹底して集中して行えば半分の5年で為し遂げることだって可能なのです。その為に必要なこと、それは人の意識改革において他はありません。
もし、みなさんが持てる力を100%発揮すればいいと考えているなら、その考え方を変えてください。これからは120%の力を発揮しなければ生き残っていけない時代を我々は生きているのだと再認識して欲しいのです。これこそが意識改革です。人の意識はそう簡単には変わりませんが、この意識改革が出来るかどうかが今後の生き残りをかけた勝負の分かれ目になるでしょう。
社員全員が意識改革を完遂するには、大きな組織ではどうしても対応が遅れがちになります。これからの時代は核となる技術を持ち、規模の拡大を考えず、小さな組織で素早く変化に対応していく機敏性と柔軟性、確実に利益を出す収益性を兼ね備えた企業こそが、お客様から選ばれる企業となっていくでしょう。そうならなければ社会から必要な企業とは認められなくなってしまいます。逆に言えば意識改革を達成できれば、将来への展望も拓けると同時に、自分たちの暮らしも良くなっていくのです。
また、紙媒体は古いからもう改良の余地はないとか、新しい商品などは開発できないというあきらめ思考に陥ってはいないでしょうか。もし、そうだとしたら残念なことです。こういう時代だからこそ、良い知恵を出し、挑戦する姿勢が必要なのです。今までだったら考えられなかったもの同士を組み合わせることで、可能性が拡がることがあります。みなさんも多いに知恵を使い、新しい発想を出して下さい。そのような提案には、どんどん応じていきたいと思っています。
今後の経済の動向によっては苦しい状況が続くことが予想されますが、ここは、社員全員が意識改革をして、知恵を出し、挑戦する心と情熱を持って難局を乗り切りましょう。背番号55番の松井選手も大リーグで新チームに移籍しました。報道によると「新しい出発にエキサイトしている」と決意を述べています。我々も苦境をものともせず、心機一転、55年目を輝かしい一年にしましょう。そして、ぜひともみんなで創業60周年を迎えられるようにがんばりましょう。
株式会社ヨシダコーポレーション
代表取締役 吉田 末男